- 胃カメラで受けられるようになった胃がん検診
- 当院では検診でも鎮静剤を使用します
- 標準化を目指すべく、精度管理に心がけております
- 詳しくは川崎市のホームページでも詳しい案内があります
当院は川崎市の胃がん検診指定医療機関です
1:胃カメラで受ける胃がん検診
胃がん内視鏡検診では、胃バリウム検査に比べ約3倍の確率で胃がんを拾い上げることができます。症状がない早期がんの発見には、内視鏡検査が優れているといえます。胃バリウムで詳細不明となれば二次精査に胃カメラが選択されることが、胃バリウムと胃カメラでは病変の拾い上げ方に大きな差があるといってよでしょう。川崎市が胃がん検診に内視鏡検査を決めた平成24年から、当院でも同検診を導入しています。
2:鎮静剤使用に関する当院の考え方
検診による鎮静剤の使用は医療機関の裁量にまかされています。希望の方には鎮静剤を使用し、なるべく苦痛のないように検査を完了します。 経鼻内視鏡検査も以前おこなっていましたが、しっかりと画像に収めたいという考えから現在では全例経口内視鏡検査のみの提供としています。詳細な問診にもとづき適性な鎮静剤の種類と量を判断します。軽く鎮静剤を使用するウトウトされながらの検査から、しっかり眠って検査を受けたい方へも強弱をつけ柔軟に対応しています。胃カメラで辛い思いをしながらの検査では良質の写真を撮影する事も難しく、検査を受ける方、検査を行う側双方に良いとはいえません。内視鏡学会の報告によれば鎮静剤にともなう事故や偶発症は経験が浅い検査医に圧倒的に多く、これまで当院では鎮静剤による重篤な合併症は経験がありません。当院では院長のみが検査を行なっているため安定したレベルの内視鏡レベルの提供をお約束します。
3:精度管理に努めています
あくまで検診ですがそれ故に精度管理が必要です。やりっぱなしではいずれ検査の質が低下することになります。当院では受診者全てに院長が内視鏡検査をおこなっています。検査医による優劣がなく一定の水準を保っていますので不安なく受診していただきたいと思っています。さらに検査で撮影した画像はいったん院外に持ち出し川崎市胃がん検診二次読影会に提出し、専門医2名でダブルチェックをおこないます。このようにして精度の高いしくみを採用しているので胃がんの見落としが非常にに少ないことが特徴です。内視鏡機器は高画質であるOLYMPUS GIF-H290と高精細モニターを採用し食道・胃・十二指腸を隅々まで観察しています。直接観察できるため微小な胃がん、食道がんの発見に有効です。
4:専用の内視鏡洗浄消毒機器で安心
検査後に確実な洗浄を行い、汚染物質を除去します。繰り返し内視鏡検査をおこなっても検査をうける患者さん間の感染を徹底的に防ぎます。強酸性電解水を用い内視鏡機器を洗浄いたします。粘液の内視鏡への固着、レンズの汚れなどを徹底しておこない、内視鏡診断の低下を防ぐよう努めています。日本消化器内視鏡学会のガイドラインに準拠しております。
内視鏡検査の流れ
胃カメラ検査では、前日の夕食後から飲食の制限があり、休薬する必要があるお薬などもあります。まずお電話でご予約いただき、その際に注意点についてくわしくご説明しています。
Step1事前来院
胃がん内視鏡検診はすべて予約制です。メールや電話で日時を仮に押さえる事も出来ますが、本予約には当院へ来院いただき直接予約して下さい。事前にクリニックに来院いただいた際に、問診を取り、既往歴、アレルギー歴、服薬状況などを確認させていただきます。他医療機関で処方を受けている方は、「くすりの手帳」を忘れずにご持参ください。
鎮静剤投与下での胃カメラを希望される場合は、採血検査情報(肝機能、腎機能、他感染症など)が必要になります。情報がない方には鎮静剤投与ができません。採血結果(直近3か月以内の結果が望ましい)の書類を持参いただくと当院での事前採血検査は不要になります。
採血結果の情報がない方は、事前来院時(予約来院時)に川崎市住民検診(採血、採尿など、自己負担金は世帯に応じて、0円、400円、1,200円)をうけていただき、そのデータを参考に鎮静剤の投薬量を検討します。ご理解のほどよろしくお願いいたします。
Step2検査日の前夜と朝
基本的に普段通りで結構ですが、前日夕食を夜9時までに軽めに済ませたら、それ以降は食事をしないでください。水分に関しては、水やお茶、スポーツドリンクを飲んでいただき、他の物を飲まないようにしてください。できれば早めに就寝して体調を整えていただけるとベストです。喘息、高血圧、不整脈の薬など、予約時に飲用の指示があった薬は普段どおり服用してください。それ以外の薬については前もってご相談ください。
飲食については、検査終了まで水、お茶、スポーツドリンク以外はすべて禁止です。また、喫煙も控えます。
Step3来院・受付
検査予約時間の30分前までに来院ください。その際、診察券と検査の同意書をお持ち下さい。
また、ご自分でお車を運転して来院されるのは避けてください。検査では鎮静剤を使う場合がありますので、検査後、お車を運転してご帰宅することができません。
Step4検査
検査前の処置として、コップ半分ほどの消泡剤(液体)を飲んで胃の中の泡を除去してきれいにします。
鎮静剤を使用し、うとうとしてきて呼びかけにも返事がなくなる程度眠った状態になったら検査をはじめます。
内視鏡検査では、先端にカメラのついた細いチューブを挿入し、食道や胃、十二指腸をつぶさに観察していきます。
検査自体の所要時間は、5~10分程度です。検査終了後30分~60分ほどはベッドで休んで帰宅していただきます。
Step5検査結果
検査終了後、胃カメラの写真を40枚前後撮影します。それをいったんDVDに焼き付け、川崎市精度管理委員会に提出します。そこで、外部医療機関所属の内視鏡学会認定医がダブルチェックをおこないます。当院ではいったん外部の方に内視鏡写真を二次読影として判断していただき、最終的な判断を委ねます。複数の認定医がチェックをおこなうことにより微小の胃がんも見逃す確率は非常に少なくなっているものと思われます。
ピロリ菌感染が疑われる方には、検査後日結果報告しますので、それを持参いただき外来に再度受診されてください。ピロリ菌感染胃炎については検診とは別に、保険診療で診療をおこないます。
料金表
1割負担 | 3割負担 | |
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胃がん内視鏡検診 | 3,000円 | 3,000円 |